推し曲レビュー2018
2018年もそろそろ終わりですね。
忙しい時期、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
ぼくは肝臓と財布、どちらが先に他界するかチキンレース真っ最中です。
さてこの1年は田舎から引っ越してきたのを中心に色々と環境の変化がありました。
去年からAqoursでクラシック以外をまともに聴くようになったできたてオタクの私も
イベントが多い都会に味を占めて少しだけ他のユニットの曲にも手を伸ばすようになったのです。
というわけで個人的な各コンテンツの推し楽曲をひたすら紹介していくブログをやります。
聡い皆さまにおかれましては自己満足要素高そうだな...と早速本質を突かれているとは思いますが、あっそれ分かり~~~とか言いながら広い心で是非完走していただけたら幸いです。
公式での視聴動画が確認できたものについては極力リンクも貼り付けてみました。
それでは対戦よろしくお願いします。
タルト・タタン
もな from AIKATSU☆STARS!
作曲・編曲/NARASAKI
作詞/只野菜摘
https://www.youtube.com/watch?reload=9&v=7zVgxRTgLJk
名曲揃いのアイカツ!曲でも1番に紹介したい(趣味に)ど真ん中な曲です。
曲の構造、インスト、ボーカル、どれをとっても好きすぎて頭を抱えますね。
ジャンルもこれだ、とは言えないのがNARASAKI楽曲の魅力でしょうか。
テクノとざっくり言えばそうなんですが、間奏で突然ジャズになるし、ドラムはミニマルに近いところがあるように思えますし、楽器もヴィブラフォンやハープシコードに寄せたシンセ、ティンパニが効果的に使われています。
そもそも作中における主要キャラの最初の持ち曲なのに、ボーカルの冒頭が1音だけハモりつけてエフェクトがっつりかける性癖仕様なのが意味分かりません。ありがとうございます。
永遠の灯
れみ・ふうり from STAR☆ANIS
作曲/南田健吾
編曲/Integral Clover
作詞/tom.m
https://www.youtube.com/watch?v=jw8AtLSBAYM
アイカツシリーズをご視聴されてない方のためにちょっと作品の話をしますと、この作品ではステージで身に纏うドレス(衣装)が重要となります。ステージの成否さえ左右することもあるドレス、制作するのはそれぞれ独自のコンセプトを持った多数の「ブランド」で、アイドルには一人ひとりその世界観に共鳴した所謂「持ちブランド」があります。
そしてこのブランドのなかにはアイカツ!の「LoLiGoThiC」から始まり、アイカツスターズ!の「Gothic Victoria」、アイカツフレンズ!の「Luna Witch」「Moon Maiden」と続くゴシック枠と言われるブランドが存在します。
このゴシック枠、ドレスのデザインは勿論なんと言っても曲が強い。
「LoLiGoThiC」の記念すべき1曲目はへヴィメタルを参考に作られたゴリゴリのメタル曲「硝子ドール」で、ファンな中では当然ながら人気が高く、更には作品は観ていないけどこの曲は知っているという人もいるそうです。
そんな「硝子ドール」のあとに「LoLiGoThiC」の2曲目として作られ、その地位を決定付けたのがこの「永遠の灯」になります。作曲はスターズ!で大活躍する南田健吾氏。
ジャンルはINDUSTRIALになるのでしょうか。ノイズ的に歪んだシンセでダークな雰囲気を、効果的に使われるチューブラーベルがゴシックの世界観を生み出しています。また、ダンスミュージック的な要素も持っているのが強いですね。
2曲目にして1曲目の話に戻りますが「タルト・タタン」も「LoLiGoThiC」のアイドルの持ち曲です。
MY SHOW TIME!
ななせ from AIKATSU☆STARS!
作曲/鈴木ともよし
編曲/Integral Clover
作詞/秋浦智裕
https://www.youtube.com/watch?v=aokxyFHpkLY
エレクトロファンクです。なんやねんて感じですがエレクトロと大きく括ってもおそらく許されるはずです。ダンスを得意とするキャラクターの持ち曲だけあっての選択かと思われます。
BPMは124と「ダンス」がキーワードにしつつスピード勝負にしない手堅さが魅力で、勢い任せではなく、ボンゴも加えられたビートやテクノ等とは違ったシンセのサウンドが魅力的です。個人的にはBe ready!の入りが頭拍なのがポイントです。
Kira・pata・shining
すなお from STAR☆ANIS
作曲・編曲/PandaBoY
作詞/只野菜摘
https://www.youtube.com/watch?v=JgoS6oyV-P4
ここまで3曲で十分にアイカツ曲のジャンルの意味分からなさが伝わったかと思いますがまだ止まりません。お次はバングラビートです。インド風EDMです。ええ、そうです、私自身アイカツのオタクでなかったら一生触れることないジャンルだっただろうなとしみじみ思います。女児にシタールなんて楽器をぶつけないで。好きな人はともかく好きになっちゃうタイプのやつですね。
歌詞は只野さん。女児に聴かせる曲に媚薬なんてワードぶち込まないでください。両親が泣きます。それはともかくとして、この音に対してこの詩を書いてるあたりやっぱり良い意味で只野さんには勝てないですね。
フレンド
わか・ふうり from STAR☆ANIS
作曲/山﨑佳祐
編曲/南田健吾
作詞/やまだ麻実
https://www.youtube.com/watch?v=qXW7zSbOAVs
トランペットとサックスが特徴的なデュオ曲です。ソウルに近いんですかね?
Aメロのボーカルの隙間埋めるのがギター→ヴィブラフォンで変えたり、シンセも用いたりとこだわりを感じます。インストも間奏のギターソロはアコースティックな音色を含め特徴的です。
ななせ・もな from AIKATSU☆STARS!
作曲/中野領太
編曲/大西省吾(agehasprings)
作詞/SINBYI
https://www.youtube.com/watch?v=nve2dj7iK78
アイカツ!屈指のデュオ曲(当社比)です。
4つ打ちもので、ギターとシンセがひたすらにオイシイ。
デュオならではの要素が魅力的で、Bメロやサビのパート割やハモりで完全に好きになってしまいます。というかもなさんのハイトーンのハモりがあまりに良すぎる。
Aメロのギターひっかけのフレーズとかかっこいいですね。
ダンスも当然デュオならではの絡みが多く、2人のポジションの移動も楽しいです。
オトナモード
もな from STAR☆ANIS
作曲・編曲/成瀬裕介
作詞/林奈津美
https://www.youtube.com/watch?v=zg6D0-_oRAc
ラヴァーズロックっていうらしいですよこういうの()
アイカツ!においていわゆるギャル枠で登場したキャラクターの持ち曲で、ブランドも西海岸をイメージしたようなファッション、さてどんな曲がくるかなと思ったらまさかのレゲエ。いや、スプレーアートを模したアピール(アイカツテクニカルターム)だったりとそういう意味では納得の選択なんですが、でも絶対普通はアップテンポなの予想しません?
ちなみにアイカツのブランドと曲にはキュート、クール、セクシー、ポップの4タイプがあり、この曲はポップタイプです。ホントか?????
もなさんのクリアなボーカルから出る甘さやコーラスパートがクセになりますね。
ハローハロー
みき from AIKATSU☆STARS!
作曲/山﨑佳祐
編曲/成瀬裕介(onetrap)
作詞/tom.m
https://www.youtube.com/watch?v=Jc6qt9koAVg
これ、ポップ曲です。
オトナモードを歌ったブランドの2代目キャラクターの持ち曲なんですが、
全体的に前向きな方向性ですが、どうしてこうノスタルジックな雰囲気があるのでしょうか。
ギターがイントロから曲の方向を聴かせてくれますが、その後もAメロでたまに入る音価長めの音が絶妙です。シンセもAメロや落ちサビで目立つリゾートの夕暮れ的なサウンドが曲の雰囲気を強めまています。
歌唱はみきさん。甘くてかわいらしい声質をただ活かすに留まらない、大人びた翳りのつけ方が素晴らしいです。1番サビの「笑顔でい「たい」から」のトーンの切り替えとかあまりに良すぎます。
エメラルドの魔法
もな from AIKATSU☆STARS!
作曲・編曲/Kensuke ushio
作詞/只野菜摘
https://www.youtube.com/watch?v=-Xo6V9S2dUo
安定と信頼のゴシック曲。作曲は今年リズと青い鳥で話題になった牛尾氏。
アイカツなら当然出てくるdrum'n bassです。
シリーズで1番かっこいい曲は?と聴かれると私はこの曲を答えると思います。たぶん。
オルガンにストリングス、ティンパニ、コーラスがdrum'n bassというジャンルにシンフォニックにゴシック性を与えます。
サビ前のストリングスの迫るような動きが良いです。
やたら強いトラックに対してボーカルラインも負けずにかっこよく、もなさんも音が低めということもあり今までとは違ってより芯のある歌唱となっています。アイカツ!144話を観てください。
お願いビーナス
れみ from STAR☆ANIS、もな from AIKATSU☆STARS!
作曲・編曲/小山 寿(onetrap)
作詞/只野菜摘
https://www.youtube.com/watch?v=KaiqSzNdi0o
スマホアプリで実装されたアイカツのメタル曲です。ジャンルを崩さず、アイドルソングらしいボーカルラインのパートが印象的です。
チューブラーベルやストリングスの出方、鍵盤系でゴシック曲に纏めてますね。
れみさんともなさんのボーカルの相性の良さがユニゾンで際立ちます。
禁断 Hide & Seek
れみ・ふうり from STAR☆ANIS & りえ from AIKATSU☆STARS!
作曲/林真仁
編曲/高橋浩一郎(onetrap)
作詞/八木貴之
https://www.youtube.com/watch?v=VRrVOr6BkB8
ロックです。が、イントロはノイズ音楽的な要素があったり、サブジャンルだとどうなるのでしょう。
サビのインスト隊がボリューム落とすところでのストリングス風シンセの動きが飛びぬけてかっこいいです。
アイカツのオタク的にはりえさんのスミレちゃんの歌唱解釈がいかに強いか分かる一曲。
Star Heart
りすこ・ゆな・れみ from STAR☆ANIS
作曲・編曲/TAZZ
作詞/Kimotto
https://www.youtube.com/watch?v=Urxw-OyRsfQ
EDM+ピアノの楽曲です。
曲はわりとストレートなEDMですが、ピアノを使ってより歌モノ要素を強めてる印象です。
落ちサビのエフェクトとか、王道感ありますがやっぱり良いですね。あとピアノのコード入れるときのリズムが気持ちいい……。
ドリームバルーン
ふうり・ゆな・えり from STAR☆ANIS
作詞/辻純更
https://www.youtube.com/watch?v=2k8Gswf96j8
個人的アプリで展開された最強楽曲です。
ニュー・ウェイヴ(ざっくり)っぽい感じでしょうか。イントロのシンセ、Aメロのピアノ、Bメロとサビの電子音、グロッケン、1番2番間奏の展開、2番後間奏のシンセの音色とメロディ、そこに絡むキーボード、Cメロのベース、落ちサビ入りのエフェクト、3拍子に変化後のシンセにギターの入り方、そしてグロッケンたちへの展開、スネアでまとめたラストのメロディと最初から最後まで面白い要素づくしです。
歌詞も歌唱メンバーによく合わせたもので、それを知らずとも後押しされる人は多いのではないでしょうか。
きらめきメッセンジャー
もな・ななせ from AIKATSU☆STARS!
作曲/加賀山長志
編曲/orange spotting(onetrap)
https://www.youtube.com/watch?v=RQLRXlSVER0
あまりに意味深なアプリ展開楽曲です。
LOVE GAMEを歌唱したユニットの最後の持ち曲で、アイカツには世代を繋ぐアンセムSHINING LINE*があるわけですが、これはこのユニット版SHINING LINE*ともいえる強さがあります。
この2人の曲では比較的高音にサウンドが寄ってる印象で、BPMも早め、ギターの太めのサウンドやスネアの16分が輝く未知の未来への力強い疾走を想起させます。ラスサビ前のシンセへの切り替えとかもたまりません。
こういう正統派なかっこよさを出せるのもこのユニットの強さですね。
かのりえななせライブでインストが流され少しお2人が口ずさんだときガチ泣きしてたのはぼくです。
もなさんりえさんスミレちゃんの関係とこの歌詞を考えるとマジで無理になっちゃうのでここでは触れません。
わか・ふうり・すなお from STAR☆ANIS
作詞/畑亜貴
https://www.youtube.com/watch?v=-EghgFVirDA
世界で一番楽しい(当社比)曲です。
ごりごりのスカです。ホーンセクションとドラムが開幕早々聴かせてきます。
オタク的にも気持ち良い強拍が用意されたり、ラスサビのハモリがトドメさしてきたりと余念がありません。
こればっかりはライブでぶっ壊れるの仕方なしですね。
アニメでは主人公いちごちゃんの所属するユニットのSoleilの持ち曲として登場。151話は流石にちょっと大好き過ぎます。
魅惑のパーティー
もな・るか from AIKATSU☆STARS!
作曲・編曲/NARASAKI
作詞/たむらぱん(田村歩美)
アイカツシリーズで1番好きな曲を教えてって言われたらどうします?
ぼくは魅惑のパーティー。
アイカツ!では基本的に筐体のプレイ用にまずショートバージョンが作られその後にフルが作られる、というパターンが多いという話ですが、なんとこの曲ショートver.ではサビがカットされるというミラクルを起こしました。
原因は意味不明すぎる展開で、ワルツ→ドラムンベース→シューゲイザー→ドラムンベース→シューゲイザー→ワルツというなんでこの3つが1つの曲になってるねんっていう気持ちでいっぱいになります。
ショートではワルツ→ドラムンベース→ワルツという構成になりました。
歌唱はもなさんとるかさん。もなさんは他の曲の傾向からこういうときに妖しく透明に響かせるイメージはあって実際ドンピシャだったんですが、るかさんの声もトラックとのギャップの相乗効果で曲の魅力を増してました。しかもかといって曲の世界観を壊さないバランス感覚が凄まじい。またボーカルにかけられたエコー調のエフェクトもサウンドの面白さにかなり効いてきてて好きです。
SHINING LINE*
わか・ふうり・ゆな from STAR☆ANIS
作曲・編曲/石濱 翔(MONACA)
作詞/こだまさおり
アイカツ!を観てください。
いばらの女王
もな from AIKATSU☆STARS!
作曲/NARASAKI
編曲/WATCHMAN
作詞/只野菜摘
アイカツ!を観てください。
Dreaming bird
ななせ from AIKATSU☆STARS!
作曲・編曲/南田健吾(onetrap)
作詞/ヒカリツカサ
https://www.youtube.com/watch?v=--Al3Ql-FM8
ここからアイカツシリーズ2作目のアイカツスターズ!楽曲です。
そしてこれはアイカツスターズ!の曲がヤバいと一瞬で伝わる曲()
激しい転調に加え、イントロから1番終わりをとっても6/4→4/4→4/3→4/4→4/7→4/4と凄まじい変拍子ぶりをみせます。
しかも4/7の直後の4/4には8分3連符が入る恐ろしさ。
何よりこの曲のおかしいところは作曲家の狙い通り、音楽知識関係なしに技術的になんかヤバいっていうのは分かるしそれでいて普通に聴きやすい、という点です。
歌詞もこの独特の響きやテクニカルな拍子をよく拾っており、7/4でフレージングに対し歌詞を分断し、4/4になった瞬間流れ込むように進み、「見届けて」「いかなくちゃ」そしてサビ頭への文節とメロディの休みなき怒涛の展開に圧倒されます。
サビで抗うような力強さこそあれ、幸福な響きはしない曲。これは作中で高い歌唱力を持ちながらも病弱な身体という鳥籠に囚われ、思い通りには活動ができないキャラクターの持ち曲なのです。
荒野の奇跡
ななせ from AIKATSU☆STARS!
作曲・編曲/南田健吾(onetrap)
作詞/tzk
https://www.youtube.com/watch?v=7mHJn6aqF1M
Dreaming birdを歌ったキャラクターの物語後半での持ち曲、そして所謂アンサーソング。
南田さん曰く70年代の王道UKプログレロックを参考にして作られた楽曲です。5/4こそ挿入されど前曲とは異なるアプローチですね。
イギリスで5/4となると某曲を反射的に思い出すのは比較的クラシックの人間でしょうか。しかしやはりこの曲は闘争の歌です。
サビではストリングスとスネア、ハイハットが荘厳さや推進力を、ボーカルの力強い歌い方がこうも合う曲はなかなかありません。
Dreaming birdを踏まえると、ステージシーンのギミックは最高のアンサーだと思っています。
リンクの筐体MVでも観れますが、アニメのCGがあまりに強いのでアイカツスターズ!53話をよろしくお願いします。
未来トランジット
みほ from AIKATSU☆STARS!
作曲・編曲/永谷たかお
作詞/只野菜摘
https://www.youtube.com/watch?v=LTxgGT_P2EU
シンセの浮遊感のある音色や異国風のギター、そして後ろで美しく曲を整えるストリングスが特徴的な曲です。
只野さんは凄いですね、このサウンドに対してドンピシャな答えを歌詞とタイトルに持ってきてるように思えます。
さらには歌詞には感嘆詞を入れることで歌唱担当のみほさんの柔らかい声の魅力も引き出していたりとこれが作詞家か…と思わせられます。
スタートライン!
せな・りえ from AIKATSU☆STARS!
作曲/蔦谷好位置
編曲/田中隼人(agehasprings)
作詞/唐沢美帆
https://www.youtube.com/watch?v=lXtv-OGDQds
初代OP曲です。
アイカツスターズ!といえば蔦谷楽曲という人も少なくないんじゃないでしょうか。
それくらいに印象的で重要な曲を作られています。
アイドルソングとして王道で前向きなメロディーでありながら、作曲家の知識に裏打ちされた独自性を感じます。
編曲は田中隼人氏。ともかく個人的にストリングスの動きが好きです。インスト部分のメロディだったり、Bメロの刻みからの動きだったり、サビ裏の対旋律的な役目がたまりません。
Cメロ後の間奏はコーラス、ギターとシンセ、そしてストリングスの絡み、さらに前半後半を分けるひっかけでの持ち上げてから破裂される感じが良いですね。
そして落ちサビからラスサビにかけてのハモりと最初から最後まで聴きどころ満載の曲です。
せな・りえ・みき・かな from AIKATSU☆STARS!
作曲/長橋健一
編曲/南田健吾 (onetrap)
作詞/唐沢美帆
https://www.youtube.com/watch?v=tY5pu1twNZA
スターズ!2代目OPです。
発展途上の疾走感を出すために、ピアノはあえてアップライトで、ギターも歪められてたり、サビではボーカルが息継ぎがしにくいフレーズとなっています。
歌唱担当の歌声のクセが良い意味で前面に出ており、そういった意味でも聴いていて楽しい曲です。
サビに入るフリーリード系のシンセの音がややノスタルジックで、成長した未来から振り返った思い出のような聴こえ方もするかもしれません。
STARDOM!
せな・りえ・みき・かな from AIKATSU☆STARS!
作曲/蔦谷好位置
編曲/田中隼人(agehasprings)
作詞/唐沢美帆
https://www.youtube.com/watch?v=_GbIH33oGyU
スターズ!3代目OPです。
前の2つとはまた違って、幾分シンフォニックな仕上がりとなっています。
冒頭からストリングスにフルート、ティンパニ、グロッケン、ピアノにウインドチャイム、さらにはトロンボーンまで使われています。
ハープやオーボエも入っており、また各楽器をうまく重ねて音色を作っているあたりよく考えられた編曲だと感じます。
スターズOPはCメロがやたら強いんですがこの曲もキーボードと絡みつつティンパニで締め、そして王道転調のラスサビが待っています。
Message of a Rainbow
せな・ななせ from AIKATSU☆STARS!
作曲/HALIFANIE
編曲/南田健吾(onetrap)
作詞/松原さらり
https://www.youtube.com/watch?v=KIy4qghgHvI
やたら歌うのが難しいスターズ!曲筆頭。
フレージングも独特なうえに音も高ければ跳躍もある、というありがとうアイカツ歌唱担当システム曲です。
リズムが主体の曲という印象で、特徴的な音色のドラムとクラップが目立ちますね。さらにエアリード系のシンセとタンバリンが曲の幸福なイメージを強めます。
個人的な3大堀越さん好きすぎる楽曲です。
ライブ会場では決して傘を投げないようにしましょう。
POPCORN DREAMING♪
せな・りえ from AIKATSU☆STARS!
作曲/加賀山長志
編曲/釣 俊輔 (agehasprings)
作詞/唐沢美帆
https://www.youtube.com/watch?v=MRk5T5WU9kI
2人なら最強でしょ!?でしょ!?
こういうブラスが元気なアイカツ楽曲はどうやっても楽しいんですよね。
早くライブ会場でポップコーンになりたい。
しかしagehaspringsの方々の編曲はちょっとストリングスが上手すぎる……。
episode Solo
るか・ななせ・かな・みほ from AIKATSU☆STARS!
作曲・編曲/石濱 翔(MONACA)
作詞/只野菜摘
https://www.youtube.com/watch?v=7kUcUetEGrU
ダブステップです。こういう曲を初代EDに持ってくるからアイカツは油断ならない。
ちゃんとダブステップやりつつエグくなりすぎない塩梅が流石です。
そして広川さんはメロディも魅力なんですよね。それがベースミュージックに乗ったらそりゃ強いわって感じです。
Cメロとラスサビの間に導入部のメロディが再び出てきますが、最初と違って締めのフレーズを抜きドロップ挟んでラスサビに展開する発想とかもうひたすらひれ伏したくなります。
Forever Dream
りさ
作曲/内藤英雅
編曲/伊勢佳史(onetrap)
作詞/神田怜鴎
https://www.youtube.com/watch?v=eUokqON6SA4
ヴィーナスアーク(この曲を持ち曲にしてるキャラクターが主催する学園)を4つ打ち曲養成学校だと思ってるの私だけですか???
しかし4つ打ちといえどピアノとストリングス、チューブラーベルが「女王」として君臨するキャラクターにふさわしい格式を与えています。
みんなこの曲みたいな1番から2番への展開好きじゃないですか?私は好きです。あと落ちサビの低弦が性癖で困ってます。
Bon Bon Voyage!
りさ/みほ from AIKATSU☆STARS!
作曲・編曲/石濱 翔(MONACA)
作詞/辻純更
https://www.youtube.com/watch?v=RcOtunAwpA4
ヴィーナスアークの共通曲は勿論4つ打ちです()
episode SoloでクールなEDM曲を披露した広川さんですが、3代目EDではテクノポップ的なサウンドのEDMを出してくるあたりこわい作曲家すぎます。
イントロのシンセのパターンがたまに少し形を変えつつ曲中で現れいくつかの表情を作りますが、まさに世界を旅する船のごとく様々な場所と時間の中に存在する共通物としての印象を与えます。というかこのパターンをそもそも魅力的に作ってるとこから凄いんですけどね…。
相変わらず間奏からCメロの流れや、エフェクトのかけかたと外すタイミングが良すぎて何も言えなくなります。
装飾の電子音も広川さんらしく、曲の雰囲気をより強めます。
ダンスもめちゃくちゃかわいいのでアイカツスターズ!97話をよろしくお願いします。
The only sun light
りさ
作曲/長橋健一
編曲/Integral Clover (agehasprings)
作詞/松原さらり
https://www.youtube.com/watch?v=dvyB1mq_Eac
ヴィーナスアー(
音は決して薄くないのですが、作編曲チームのディーヴァ感を強く出すという意図からボーカルが前面に出ている曲です。
普遍的な曲を、という狙いもあったようでそれに対するアンサーが4つ打ちになるあたりそもそもヴィーナスアークという学園の性質上そういった楽曲が多くなるのは当然のことなのかもしれせん。
サビ前Cメロ「迫ってくる孤独なんかじゃ 止められないわ」のサビに向けての響きの変化と歌詞の符合が好きすぎます。
りささんのボーカルもForever Dreamと比べ芯が太くなり、ディーヴァに相応しい力強さになっています。
MUSIC of DREAM!!!
せな・りえ・みき・かな from AIKATSU☆STARS!
作曲/南田健吾, 蔦谷好位置
編曲/成瀬裕介(onetrap)
作詞/唐沢美帆
https://www.youtube.com/watch?v=GaVjfBKlyC0
アイカツスターズ!最強の楽曲として用意された曲。主人公がゆめちゃんだからこそのタイトルでもあります。
作曲は蔦谷さんと南田さんのタッグ。本マグロの大トロとA5神戸牛が一皿に乗ってきたみたいなヤバい組み合わせですね。
オフィシャルブックでは、南田さんが色んな人とアイディアを出し合って作ったという話もされてました。
ハープ、鍵盤系のシンセ、ストリングスによる導入からシンバルで一気に開く感じがオープニングらしいですね。
ピアノを効果的に使いつつ、随所のトランペットで華やかに彩られます。サビのストリングスの切り込むような入りもかっこいいですね。
落ちサビでは2種類のギターを絡ませたりとここにもアイディアが光ってます。
アウトロ前で出てくるフレーズ、堀越さんは強くて高めのロングトーンが映える声質なんですよね。無限に好きです。
プライド
カレン・ミライ from BEST FRIENDS!
作曲/片山将太・藤末 樹
編曲/片山将太
作詞/松原さらり(onetrap)
https://www.youtube.com/watch?v=at-GuHFEX78
アイカツフレンズ!楽曲です。
1番Aメロのエフェクトからティンパニで締める流れやサビ前2拍3連、デュオ曲ならではのBメロのハモり、Cメロのフレーズと曲のメリハリや劇的さが目立ちます。
全体的に音も厚めで、サビ裏でもベースが駆動するような動きをしており、作中最強ユニットの2代目持ち曲として強さ、かっこよさがかなり際立たされている印象を受けます。
導かれて
さくや from BEST FRIENDS!
作曲/片山将太・藤末 樹
編曲/片山将太
作詞/松原さらり(onetrap)
https://www.youtube.com/watch?v=BxGqNNvpDxQ
物語性を与えるためか最初のイントロが拍子感もノイズがかったサウンドも特徴的です。
片山さんはシンセ等電子音への造詣が深い印象があるんですが、それ以外の楽器も絶妙でシンセベースを裏地に動くピアノや横の流れで使われるチューブラーベルに引き込まれます。
2番のインストは比較的1番との違いがあり、Aメロのストリングスを引き連れた4つ打ちや、Bメロのギターやエコー風のコーラスが、やはり1番から続く物語というのを意識させられるように思います。
歌は元虹コンで現在新人声優の陶山さん。特徴のあるクリアな声で、リリースの声の抜き方が見事です。またフレージングや発音も上手で、歌詞の物語が曲の流れに沿って聴こえてきて驚きました。
ちなみに陶山さんの演技も素晴らしいので是非アイカツフレンズ!を観てください。
偶然、必然。
かぐや from BEST FRIENDS!
作曲/片山将太・藤末 樹
編曲/片山将太
作詞/松原さらり(onetrap)
https://www.youtube.com/watch?v=XRI1q1HCOW8
アイカツ楽曲で1番やばいパリピ楽曲。それがこれ。BPM180overで駆け抜けます。
ともかく色んなジャンルの要素が散りばめられてます。聴いていても心当たりがダブステップ、ドラムステップ、トワーク、UKハードコアなどわらわら出てきて私などではひたすら動揺するのみです。強いパリピの人は是非教えてください。
ちなみに間奏のかっこよさは個人的に2018年におけるNo.1。スクラッチ音がズルすぎるし、ここでもまったく速度が緩まらないのがあまりにも脳が壊れてしまう。
INNOCENT BIRD
AZALEA
作曲/江並哲志
編曲/倉内達矢
作詞/畑 亜貴
https://www.youtube.com/watch?v=Z8DLrrjYCIo
ラブライブ!サンシャイン!!スクールアイドルAqours内ユニットAZALEAの楽曲です。
Aqoursの曲って各ジャンルがスクールアイドルAqoursの、あるいはその中のユニットや個々人に落とし込むという工程を入れてるような印象を受けます。
この曲もベースミュージックとテクノをうまいところAZALEAの世界観に入れるとこうなるのかなぁなどと思っています。
もうイントロのシンセベースで優勝なんですけどBメロでAメロが重ね慣れた瞬間頷きすぎて首が取れます。
1サビ終わりからのブロックのエフェクトがかった胴鳴りするドラムの音が性癖です。ありがとうございます。
Aqours関係楽曲の中でもたかつきさんの上手すぎる重心をかけた歌い込み方が映える曲でもあります。彼女は音源よりライブでより音楽的なパフォーマンスをするのでライブ音源必聴です。
卒業ですね
AZALEA
作曲/早川博隆
編曲/TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND
作詞/畑 亜貴
https://www.youtube.com/watch?v=rXGFEsQpmWY
電子音もドラムマシーンもなんというかわりと無機質なものであってもいいと思うんですね。
そういう意味でこの曲のハイハットとか本当に容赦ないなって感じます。
大人数のアンサンブルとかになると難しいですが、変な話クオリティを犠牲にすれば音楽はある程度時間をワガママにコントロールできますが、打ち込みの伴奏はそうもいきません。
そのコントロールできない伴奏をある種濾過したような存在が均質にビートを刻むこの曲のドラムだと思っていまして、それはさながら時間そのものです。
おそらく、作曲家にも「卒業」というテーマでオーダーされているでしょう。
誰にでも平等で均質な時間に対して、どうそれを謳歌するか、インストと対照的な歌い込むようなボーカルラインになっています。
間奏のソロは本来人間的な作音楽器である管楽器ではある意味無機質なウインドシンセじゃないかなって思っています。
Pianoforte Monologue
作曲・編曲/青木 宏憲・慶澤 優也
作詞/畑 亜貴
https://www.youtube.com/watch?v=qtP012IpWqQ
ソロ曲ですが、やはりかなりラブライブらしい曲という印象があります。
ワウペダルやボトルネック奏法で感情的に鳴らされるギターにのって同様に感情的に歌われるボーカルに対し、ピアノや人間味のあるノイズの入ったストリングス、ウインドチャイム、そしてボーカルのそもそもの声質で上品にまとめられています。
この曲はフレーズが変わるごとにウインドチャイムで次へと進んでいきますが、Bメロに入る瞬間はチューブラーベルで、サビへの入りはギターで、それぞれ異なる大きめな場面転換が行われています。
WATER BLUE NEW WORLD
作曲・編曲/佐伯 高志
ストリングアレンジ/倉内 達矢.
作詞/畑 亜貴
Aqours曲でも圧倒的に技術的なこだわりが詰め込まれた特殊な曲ではないでしょうか。
そもそもストリングスアレンジが起用されてるのはこの曲くらいだったと思いますし、シンセは佐伯さんが作った後にエンジニアさんが更に調整を加えたという話です。
転調に定評のある作曲家ですが、サンシャイン!!2期の挿入歌に縁のある調を経由してAqoursの調に至る展開は見事でした。
サウンドも電子音で導入して黒を背景とし、サビに向けてテーマの輝きを見せる音作りをしたりと曲としても凄まじい上に、挿入歌としてあまりに完璧な役目を果たしました。
HIGAWARI PRINCESS
Wake Up,Girls
作詞/只野菜摘
断然PRINCESS Minami Ver,派です。
こうしてまた世界で争いが生まれるのですね。
私がWUGを聴くきっかけにもなった曲なんですが、ジャズ調でピアノとブラスが非常にオシャレで気持ちの良い曲です。というか打ち込みでこのブラス作れるのマジでちょっとした感動があります。
広川さんらしい聴きやすくクセになるメロディとインストの絡みが絶妙で、良い意味でボーカルパート以外が気になる楽曲です。
ヴィブラフォンとボーカルのオシャレでかわいらしくと大人びた導入から、ブラスも使って華やかなインストを挟みAメロでベースとピアノを主体に落ち着かせたりという楽器を使い分けた展開力はもうほんとうに広川さんとしか言えなくて困ります。
Cメロ以降のインストとか、締め方とかあまりに良すぎませんか????
ちなみにこの曲全体曲ですが、最初に言った通り各メンバー分のVer,があり、よくぞこのパート割のバランスで曲を作り上げ全員分仕上げたなぁとMONACA力に感謝の顔になります。
かわいく高めに真っ直ぐ抜ける田中さんの声がこの曲にありえん合うと思っているため、私はPRINCESS Minami Ver,推しです。
オオカミとピアノ
久海菜々美(山下七海)
作曲・編曲/田中秀和
作詞/只野菜摘
俺たちの田中秀和氏。
そしてこの曲は秀和の狂気(狂気ではない
ファンク調のこの曲ですが、管隊がおかしいくらいに上手い。サックスの音の縦の厚さとかなんでしょうね…まったく痛い音がせずこれが出てくるんだからびびります。トランペットを中心にブラスもやはり打ち込みにはない音色の充実感や一瞬の音の変化が曲の生命力になっています。
La Vita……のコーラスフレーズは山下さんの声質をあまりに活かしすぎてるし、ラストはそれにBメロを重ねるとかもう至れり尽くせり過ぎて笑えてきます。
というか平然と曲中にテンポをかえないでくれ。
七つの海のコンサート
作詞/こだまさおり
https://www.youtube.com/watch?v=3RRb93H7I-I
俺たちの田中秀和氏。
「よーしななみのために良い曲書いちゃうぞー」じゃないんだよなぁ(そんなことは言ってない
いやでもじゃあこのアウトプットはなんなんだってレベルの曲です。
ジャンルとしてはカリプソとテクノの融合でしょうか、スチールパンの音色が特徴的です。
構成も氏の独特のスタイルで、アイカツ!のオタクはボサノバ要素を組み入れて作られたMove on now!を思い出すかもしれません。
泡の音も絶妙で終盤大きめに入るところは比較的落ち着いてまるで海の底へと沈んでいく印象で、そこからシンセのキラキラで一気に海面までまた視界が変わるような音の変化にどんな脳みそしてるんだって気持ちになります。
最後のサビのパートではいくつか音が上げられており、ひでかずくん山下さんの声の映えるメロディ分かってるでしょ???って気持ちになってだんだんキレたくなります。
名曲です。
now is the time
作曲/高瀬一矢
作詞/柚子乃
https://www.youtube.com/watch?v=PD2nuKcb6ko
WUGのソロにはI'veからの提供だってあります。強すぎて意味が分からん。
相変わらず、といったらアレですがやはり非常にI'veらしい、というか高瀬さんらしい楽曲です。
しかしこれに高木さんの声質がまためちゃくちゃ合うんですね。特にサビの入りのフレーズの高音の響き方が個人的に物凄く好きなんです。
比較的シンセは中音以下が強めなこともあって、インスト部がごりごり聴かせてくるところもかなり好きです。
そこのダンスもとても良いですよね。え?知らない?ソロイベもファンミも両方行ってないんですか???(マウント
ちなみにWUGソロイベ曲は全部強い曲揃いなので是非全部聴いちゃってください。
AMATERRAS
KARAKURI
作曲・編曲/Cher Watanabe
作詞/SATSUKI-UPDATE
https://www.youtube.com/watch?v=g1N215wPpzs
ナナシスにも少し手を出してみました。
歌唱は秋奈さん。声質と後押しが特徴的なボーカルです。
EDMですが、構成はポップス的で、しかしサウンドはがっつりエレクトロ系です。
イントロアウトロにある音のフェーダーでいじったようなボリューム変化がやたらとかっこいいし、長らく鳴り続けるスクラッチ音も特徴的です。
そしてボーカルの手数が多いのが好きです。ラップパートがあるといえど、その他のパートがそこに音数で負けてる気がしません。2番サビからすぐに相変わらず音の多いCメロそしてその後はすぐに大サビと全く休ませる気を感じません酸欠です。これ秋奈さんの声でやらせるのは天才ですね。
WORLD'S END
作曲・編曲/kz(livetune)
作詞/kz(livetune)・SATSUKI-UPDATE
https://www.youtube.com/watch?v=J6gRF7WLlA8
比較的正統派なロックチューンでしょうか。
透明感のある落ち着いたシンセの長音をバックにピアノのフレーズ、そしてギターのアルペジオが加わるイントロがはちゃめちゃにエモいのでここでもう好きになります。
その雰囲気をAメロが引き継ぎ徐々に盛り上げ、Bメロで抑圧された激しさに切り替わりサビで爽やかに解放される展開が素晴らしいですね。
サビについては、コーラスパートがそれ自体も魅力的なんですがそこから本流への合流の仕方も見事です。コーラスは全体を通して特に上手く使われている印象で、ただ人数いるから置かれたコーラスと違い、グループ全体で歌唱する価値みたいなのを聴かせてくれますね。
教えてlast note…
篠宮可憐 (CV.近藤 唯)
作曲・編曲/奈須野新平
作詞/安藤紗々
https://www.youtube.com/watch?v=bDhOZ8Ngcd8
ミリオンは全然追えてないんですけどね……この曲めっちゃ良いですね。
エレクトロR&B感があります。
作曲は元DJの方なんですかね?サビ前の「あなたと」や大サビ前「教えて」のコーラス、ラストのサンプリングされたボーカルなど、そういった経験のある方の技術や発想を感じます。
ボーカルは近藤唯さん。
曲のテーマに合わせて少しブレのあるような歌い方と高く独特の抜け方のある声が特徴に思えました。こういうことをさりげなくかつあえてやってるって分かるのだから声優って凄いなってしみじみします。
この足でずっとどこまでだって歩いていける
優木香於里(CV.山下七海)
作曲・編曲/Taku Inoue(BNSI
作詞/MCTC(BNSI)
https://www.youtube.com/watch?v=RyvmYedbHeI
皆さん知ってました?マップラスに曲があること。私はオタクに教えられて初めて知りました。知ってるオタクは強い。
作曲は井上拓氏。俺たちのイノタク。
ジャンルはおそらくfuture baseで、彼にこの手の楽曲をやらせると恐ろしく良い。Miracle NightやLight Year Songもこの括りかと思います。
フレーズ間のドラムの音とかイノタク氏の手癖〜〜ってなってめちゃくちゃ好きですね。あと最後のピアノが良すぎます。
全体を通してfuture baseらしい気持ちの良いノリと、美しく前向きな響きが特徴的です。
歌唱は山下七海さん。この方、こういう声の上の響きを抑えたような穏やかなトーンもめちゃくちゃ上手いですね。曲のエモーショナルな内容と声質やトーンの表現が非常にハマっていて驚きます。
スライドライド
作詞/只野菜摘
https://www.youtube.com/watch?v=05lavFMUdWc
Run Girls, Run!の1stシングルです。
個人的に3人組ユニットってソロパートも妙な短さにならないし、パート分けやコーラス、ハモりとかもできるし、ボリューム感の調整もそのまで大きくせずに済むということでめちゃくちゃ完成されてると思うんですよね。いやめちゃくちゃ個人的になんですけどね。
そういった3人で歌うメリットが存分に活かされた曲です。ただそれらが曲の中で自然に出てくるのが見事というか、基本的にかっこよくがんがん攻めてく曲なのにCメロではスネアの刻みをバックにしたボーカルの絡みが美しすぎます。
作曲は広川氏。この人はもうバンドサウンドで曲書かせてもこんな曲出してくるので絶対どうかしてます。
サクラジェラート
作曲・編曲/石濱 翔(MONACA)
作詞/只野菜摘
テクノポップ調のEDM曲です。石濱さんの話を聞く限り元々春をテーマで作られた曲みたいですね。
全体を通して春のかわいらしい弾むようなイメージと、それでも抑えられたテンションにまだ肌寒さを感じます。
只野さんもサクラとタイトルにつけてますが、やはり聴いてるとどこか感じる和調なメロディの響きがあります。
4つ打ちありオシャレなシンセのサウンドありに乗っかるアイドルボーカルはたまりませんね。全体的にエフェクトがかかってますが、Bメロで外してサビではまたエフェクトが主体になるというバランスも面白いです。
ドロップはピアノとクラップを主体に作られてますが、シンプルにエモくて好きです。
秋いろツイード
作曲・編曲/石濱 翔(MONACA)
作詞/只野菜摘
石濱さんがベースミュージックを自分の音楽に取り込んだ結果、みたいな曲です。
リリースされた2018年の終わりはこの曲をかなり聴きました。
秋というテーマへのアンサーは胡。四季のうちどれを想起するかと言われたら不思議と間違いなく秋と答えます。ノスタルジックで琴線に訴えかける独特の音色に心を掴まれます。
そしてサビではワブルベースが大暴れしてますが、この郷愁のあるサウンドを強めているから音のイメージの奥深さを感じます。
しかも2拍インターバル入れる低音の連打のパターンを繰り返したあと本来休符のところでグロッケンを鳴らしてくるという2段構え。
民族的要素もベースミュージックも好き(どんな組み合わせだよ感)って人には特に刺さる名曲です。
Tulip
速水奏(CV:飯田友子)、塩見周子(CV:ルゥ ティン)、城ヶ崎美嘉(CV:佳村はるか)、宮本フレデリカ(CV:髙野麻美)、一ノ瀬志希(CV:藍原ことみ)
作詞/森由里子
https://www.youtube.com/watch?v=FFamILNw9v4
オタク「石濱くんデレにもいるよ」
ぼく「?????」
ベースのスラップが曲の冒頭で大活躍する、おそらくベース奏者にっこりの曲。これもスラップをただ目立たせたというより、それがちゃんと映える楽譜にしたからこそという動き。
からのレーザーシンセで一気に煌めく夜のイメージを作り上げ、その後も歪んだギターや上ものシンセが曲を派手に彩ります。
いやほんと自分がベース奏者だったら絶対弾きたいですねこれ……。
歌唱ユニットはデレ内でも強い人気を誇るユニットLiPPS。ライブで披露された後にTwitterでLiPPSと検索するとサジェストで「夢女」と続きました。プロデュンヌの淑女方々が完全に堕ちたみたいです。
美に入り彩を穿つ
小早川紗枝(CV:立花理香)、塩見周子(CV:ルゥ・ティン)
作曲・編曲/渡部チェル
作詞/野口圭
オタクは和ロックが好き(真理)。
世の中には沢山この手の曲があり、じゃあその中で推し曲はどれかと言われるとなかなか難しいかものがあります。
この曲の決め手は完全に、サビで入る三味線の裏打ちですね。あのタイミングで数発だけかち鳴らされる暴力的な和楽器で完全に好きになっちゃいます。間奏部分での8分も良すぎますよね箏。
あとCメロのギターの刻みのああいう動きも大好きです。吹奏楽でたまに自分もやるやつ。
またBPMも200overと高速なこともありこのジャンルでも幾分激しめの曲になっています。
∀NSWER
早坂美玲(CV:朝井彩加)、森久保乃々(CV:高橋花林)、星輝子(CV:松田颯水)
作曲・編曲/睦月周平
作詞/ミズノゲンキ
https://www.youtube.com/watch?v=_IDD8uwFhCo
パンク、ハードコア系の楽曲です。
より正確で詳しいジャンルは専門のオタクよろしくお願いします。
アイドルソングと思えないくらいゴリゴリのベースとドラムがエグい。冒頭からベース、そんなに太くて強い4分音符を置いていくか??って顔になるます。間奏部のベースも決して特殊な動きではないですが、それまでのテンションを保ったままあの後で刻まれると異常に楽しくなってしまいます。
ドラムやベースだけでなく当然ギターもシンセもAメロから攻撃的にやたらと暴れギラついた音を作っています。
3人曲だけあってボーカルもコーラスや1対2のフレーズの呼応が映えます。声も高橋さんのクセのある声、浅井さんの高めでかわいらしい声、松田さんの低く力のある声がそれぞれに必死なトーンを出しており、それが不思議と力強く調和して曲の完成度に繋がっています。
この曲は泣き曲。
PROUST EFFECT
作詞・作曲・編曲/BNSI(北谷光浩)
https://www.youtube.com/watch?v=RZmtTDW-Y14
フュージョン+マスロックみたいな曲。
何言っとんねんというツッコミは作曲者にしてください。
キーボードがサウンドのキモでフュージョンの的な響きが感じられます。2番Aメロのギターとかからはジャズの要素を聴きやすいですね。サビの長音が印象的なボーカルとそれに対する特徴的なドラムの動きが非常にかっこきいです。
この曲の変態的要素はBメロで突然現れる7/4拍子とサビ前の8分3連符から始まります。どこかで聞いたことある動きですね。
そして何よりの問題は間奏で13/8→7/8→4/4→13/8→7/8→4/4→6/8とBPM185の中で変わっていきます。キレどころですね。ここが最高にカッコよくて各拍子を上手いところ跨いで進んでいくのがたまりません。
そして6/8で上手くブレーキかけたことを上手く利用してBPM135の3/4でCメロへ、後半でアチェルしつつ、落ちサビでBPM185の4/4に戻ります。
歌は藍原ことみさん。この方のリリース時の母音の絶妙な残り方や特徴ある無色なイメージを与える声質が曲に非常にマッチしています。
アンデッド・ダンスロック
イントロ終盤や1番2番間奏、Aメロ終わりのギターの刻みや、Aメロのピアノ、ラスサビ前間奏のキーボードなどもう何回言ったか分かりませんが、マジで楽器の音色を活かすのが上手すぎます。
あと単純にハイハットの裏打ちに乗せたサビのボーカルラインが好みですね。ボーカルラインのサビの入りとかも最高じゃないですか?(強要
これを千菅さんのロックに対して比較的正統派な声質と、我らが桜咲さんのやばい声質の組み合わせで歌わせるという発想がもう悪魔のそれです。ありがとうございました。
ちなみに作詞作曲編曲すべて広川さんとクレジットされているが、コーラスもギターもベースもドラムも全部広川さんの演奏。本当に人か?
Bloody Festa
白坂小梅(CV:桜咲千依)
作曲/夏海
編曲/清水武仁
作詞/ミズノゲンキ
https://www.youtube.com/watch?v=sqCMFtdj0r4
小梅ちゃんらしい要素が散りばめられたメタルです。
最初のピアノやギターのややかわいらしい感じのホラー要素や、冒頭、サビの入り、Cメロなどで聴こえる雷を模した音の距離感が絶妙です。雷雲だったり落雷だったり違いもありますね。
この曲もインスト隊の特徴的な要素に加えて個人的にこのジャンルの中でもボーカルラインが非常に好みです。
そしてまぁ当然のごとくこのゴリゴリのメタルを桜咲さんに歌わせた作曲家と偉い人とには頭が上がりません。狙いすぎてるギャップといえばそうなんですけど、狙いすぎてギャップの良いところど真ん中撃ち抜いちゃったくらいの完璧さがありますね。
桜咲さんは個人での音楽活動もあるだけあってこの手の曲でもきっちりトーンを使い分けて歌い上げてくるのだからヤバいです。
首取れちゃいますねこの曲。
宮本フレデリカ(CV:高野麻美)、一ノ瀬志希(CV:藍原ことみ)
作曲・編曲/Taku Inoue(BNSI)
作詞/MCTC(BNSI)
この曲もfuture bassに入ると思いますが氏の同ジャンルの曲とはまた違う傾向の曲になっています。
アイドルソングという手加減が全く見えないまさにこの手のDJ楽曲という作品で、トラックの魅力も存分に味わいたいという人にも十分オススメできる曲になっています。
中毒性のあるベースミュージックが聴きたいという方は是非。
フレデリカ、猫やめるよ等では表情豊かな可愛らしさを表現されていた高野さん、この手の曲の要求する歌い方も素晴らしくご本人の歌唱力もそれを許すフレデリカのキャラクター性もヤバいねってしみじみします。
Last Kiss
三船美優(CV:原田彩楓)
作曲・編曲/坂部剛
作詞/渡部紫緒
https://www.youtube.com/watch?v=1sx9JTbDlKQ
オタクはやっぱり落ち着きのある4つ打ち。
ハウスのサブジャンルなのかなぁという曲ですね。AORという話もあって、確かにボーカルとピアノにその要素も感じます。
各メロディとそれを支える主張したいトラックとのバランスが良いです。Cメロの浮遊感のある鼻から抜けるようなトーンが続くフレーズや、なんといってもAメロ後半で出てくるギターのアルペジオが非常に性癖値高いです。
サイゲフェスではこの曲の話をした佳村はるかさんの肩を鈴木みのりさんがガッと掴み熱く語るというインパクトのあるシーンがありました。めちゃくちゃ好きみたいです。
良い曲だから仕方ない。
祈りの花
依田芳乃(CV:高田憂希)
作詞・作曲・編曲/BNSI(トリ音)
https://www.youtube.com/watch?v=KHOnP8fbrwo
和風のバラードです。
この曲もインスト隊が凄まじく良い。
箏や鈴、拍子木のような和楽器だけでなくフルートストリングススネアバスドラシェイカーグロッケン(クロテイル?)、そしてクラリネットの使い方には驚きました。
それこそクラシックだと珍しくないですが、クラをちゃんと和に落とし込んでいるポップス曲って貴重な気がします。
ボーカルラインの動きも日本の曲らしい独特の動きがあり、他の和風曲とは一線を画す美しい響きが非常に魅力的な一曲です。
Radio Happy
大槻唯(CV:山下七海)
作曲・編曲/Taku Inoue(BNSI)
作詞/MCTC(BNSI)
https://www.youtube.com/watch?v=9pY9MrjeLD4
サビでめちゃくちゃ跳べるEDMはこれ。
かなり明るめのアップチューンということもあり、タイトル通りかなり幸福度が高いです。
クラップやドラムで作られた4つ打ちビートのノリやすさや、様々な音が飛び交うトラックはまさにフロアで盛り上がるための曲といえます。
ボーカルラインも、ハモリやコーラスがしっかり作られてるため賑やかなトラックに聴き劣りする心配もなく、山下さんの本来の明るい声質がかなり映える名曲です。
というかどこでも山下さんソロ良い曲持ちすぎでは????
そしてひでかずくん、キミはなに?????
【本日発売】山下七海さんが歌うシンデレラマスター第9弾の大槻唯ちゃんソロ曲「Radio Happy」本日発売です!作曲・編曲は井上拓さん!(田中秀和は特に何も担当してないです!)
— 田中秀和/Hidekazu Tanaka (@MONACA_tanaka) March 1, 2016
ご確認よろしくお願いいたします!https://t.co/oXwC50zBw0 #imas_cg
“Radio Happy”が本当に本当に本当に素晴らしい…
— 田中秀和/Hidekazu Tanaka (@MONACA_tanaka) February 12, 2016
イノタクさんにしか作れない音楽だし何よりも音楽としての普遍的な”強さ”があってこんなに異例なほど素晴らしい楽曲を提供されるななみんはやっぱり”持ってる"としか思えない…https://t.co/swOGYIyhC6
Hotel Moonside
作曲・編曲:/aku Inoue(BNSI)
作詞/MCTC(BNSI)
https://www.youtube.com/watch?v=kU5ii7DAyxU
https://www.youtube.com/watch?v=1prjVlHtp60(Extended Live Versionです。死ぬほどオススメ)
イノタク先生はおかしいね。こんなど真ん中にかっこいいEDMまで書けるんだもん。
誤解を恐れず言うのであればアレンジをEDM調にした曲と違い、ボーカルラインを含め構成からちゃんとEDMしてる曲です。
盛り上げてから次のブロックに移動する聴き手のテンションコントロールがめちゃくちゃ上手いですね。家で1人で聴いてても声出そうになります。
イントロ冒頭で出てくる中低音のシンセのパターンと、1番終わりに出てくる高音のシンセのパターンが、アウトロで重なるんですがここあまりに最高すぎて最高以外の言葉が何も出てきませんね。マジで最高なのでめちゃくちゃ聴いてください(語彙
Neo Beautiful Pain
作詞・作曲・編曲/AJURIKA
https://www.youtube.com/watch?v=mtk9iEZs4Ac
いや普通に考えて女子高生の持ち曲でUKハードコアを全力でやるとは思わないじゃないですか???
タイトに鳴らされる上ものシンセとサビで遠慮なく刻むシンセベース、そしてBメロ前やサビ前サビ中等で鳴らされる16分下降系のシンセが恐ろしくかっこいいです。
1番終わりのストリングスのパートや、アウトロの落ち着き方も緊張感や寒さが抜けず、サウンドは変わりつつも曲の色からブレない作りが好きです。
ボーカルは松井さん。激しくも理性的なトーンの塩梅が魅力で、Aメロで歌い込みつつも甘くならなかったり、サビでは強く音を出しつつも歌の枠をちゃんと守る仕上げ方が素敵です。
さよならアンドロメダ
渋谷凛(CV:福原綾香)、森久保乃々(CV:高橋花林)、大和亜季(CV:村中知)
作曲・編曲/Taku Inoue(BNSI)
作詞/MCTC(BNSI)
https://www.youtube.com/watch?v=3g1-u8qPxkU
イノタク氏のfuture bassです。「この足でずっとどこまでだって歩いていける」と似た作りですが変則的なドラム等ややchill trapに近い要素も感じます。
シンセが主体だからこそAメロBメロのベースの生音感や歌い込むボーカルが目立ったり、尖ったベースミュージックながらもかなり聴きやすいのが魅力です。またここのトラックの横の密度が比較的少なさやフレーズが長さに対し、サビでは横の密度が濃くなりフレーズも短く連続するものになることでそれまでとは対照的な逼迫感が心に刺さります。
今年の11月にデレを認知し、そして私が森久保の担当に至った原因。
高橋さんの2番ソロパートの歌い方がとんでもなく良すぎました。重心を置いたフレージングの上手さとそれを活かすウィスパーへの切り替えが最高で「願いが形になって叶う場所だと」のワンフレーズでその普通じゃなさを実感できます。
なので個人的に森久保ソロver.を推奨しておりまして、これを聴くとAメロの寂しさや甘さ、サビの中でより切実に変化していくトーン等をより具体的に楽しむことができます。
この全体的な寂しさに森久保の声はあまりに合いすぎる。
というわけで推し曲レビューをやってみたわけですが、マジで分量に対して時間と労力が必要になりますね…。
しかしこう並べてみると世の中には良い曲が沢山あります。
改めて書きながら聴き直してみると普段屋外で聴いてるときには拾えない発見もありなかなか良い機会でした。来年も多くの素晴らしい楽曲に出会えることが今から楽しみで仕方ないです。
名前が出過ぎな作曲家が何人かいたな……